こんにちは!コギペコ です。
皆さんは、ご自宅や施設、病院でご家族が下の図のように、座っているのを見たことはないでしょうか?
また、ショッピングモールなどで車椅子を借りた際に下の図のように体がズレ落ちてきたり、傾き、困ったことはないでしょうか?
●座っている姿勢が悪いとどうなるか?
・床ずれが生じやすくなる。 ・呼吸がしにくくなる。 ・内臓の機能が低下する。
・腰痛になりやすくなる。 ・圧迫骨折になりやすくなる。 など…
さまざまな悪影響や二次的障害が生じます。
このような不良姿勢を解消してくれるアイテムとしてクッションがあります!
しかし、

クッションの購入を検討しているが、自分に合っているか分からない…。

ネットで車椅子クッションの購入を検討してるが、
種類が多すぎてどのように選んだらいいか分からない…。
といったような疑問や不安があると思います。
そこでクッション選びについて分かりやすく解説したいと思います。
車椅子座位におけるクッションの重要性
〇クッションの役割
お尻や背中にかかる圧を分散させ、床ずれ(褥瘡)を予防・座っている姿勢の安定性を高める役割があります。
床ずれの原因となる圧力を軽減させるには、『圧軽減の原則』が重要です。
圧力=体重などによってかかる力 ÷ お尻に接触する面積で決まります。
つまり、分母である面積を増やすことで、床ずれの原因となる圧力を軽減させ、座っている姿勢の安定させることができます。
また、褥瘡予防ガイドラインでは、すべての車椅子利用者に対して圧分散クッションの使用を推奨しています。
⇒車椅子を使用する際は、クッションが重要になってきます。
クッションの種類について
①ウレタンクッション
〇メリット
・軽くて車椅子などに設置しやすい
・比較的購入しやすい価格
〇デメリット
・長時間の利用で蒸れやすい
・経年劣化で型崩れしやすい
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②ジェルタイプ・ゲルタイプ
〇メリット
・衝撃吸収性に優れている
・やせ型の人など骨が突出している方におすすめ
〇デメリット
・クッション自体が重く、持ち運びにはやや不便
・寒い環境で冷たいなど周りの温度に影響される
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②ジェルタイプ・ゲルタイプ
〇メリット
・除圧に優れている
〇デメリット
・空気で柔らかいので、座位保持が難しい
・蒸れやすい
・高価なものが多い
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また、近年では、ウレタンタイプ+ゲルタイプなどハイブリッドタイプなども登場しており、多くの種類から選ぶのは、難しくなっています。
座っている能力からみるクッション選び
じつは座っている能力を評価することによってある程度クッションを選ぶことができます。
〇座っている能力の評価方法
座っている能力を評価する方法に左図の『Hofferの分類』というものがあります。
①手の支持なしで30秒以上座ることができる
②手の支持があれば、30秒以上座ることができる
③手の支持があっても、座っていられず、倒れこんでしまう
この3つの評価で下記のようにクッションや車椅子を選択することができます。
手の支持なしで座れる方は、ウレタンタイプやゲルタイプのクッションをおすすめします。
また、車椅子自走できる方などは、クッションの厚みが10cmだと動きの妨げになる可能性があるので、クッションの厚みは5cm程度にします。
手の支持がないと座れない方は、ウレタンタイプ+ゲルタイプなどのハイブリッドタイプをおすすめします。
座っているときの安定性が優先となるので、クッションの厚みは10cm程度にします。
手の支えがあっても座ることが難しい方は、エアタイプやハイブリッドタイプをおすすめします。
こちらも座っているときの安定性が最優先となるので、クッションの厚みは10cm程度にします。
クッションカバーの種類について
クッション選びにはお尻の接触部分であるクッションカバーの特徴を把握する必要があります。
クッションカバーは滑りにくく、汚れた際に洗いやすいのがよいのですが、クッションカバーもさまざまな種類があります。
ここで一番言いたいことは、人工皮革やPVC(ポリ塩化ビニル、ビニール)は洗いやすいさに優れていますが、滑りやすいため、避けた方がいいです。
クッションを購入を検討する際は、クッションカバーにも注意し、
上記の図も参考にしてみてください。
おすすめのクッションについて
おすすめのクッションを紹介していきます!
○手の支持なしで座れる方におすすめ
◎特徴
・本体がジェルタイプで水洗いが可能
・クッションの厚さが3.5cm/5.5cm/7.5cmと選ぶことができる
・お尻の形になっているので、フィットしやすい
◎注意点
・クッションの厚さが7.5cmだと車椅子調整が必要になる可能性がある
◎ほかにどんな人におすすめ?
・デスクワークやドライブなど車椅子以外の場面でも使用したい方
○手の支持がないと座れない方におすすめ
◎特徴
・本体がウレタンタイプで水洗いが可能
・クッションの厚さは7.5(後側10)cmとクッション性 ○
・他のクッションに比べ、後側があり、側方への包み込みが優秀
◎注意点
・ウレタンタイプなので、経年劣化が生じやすい
(使えなくなることはないが、クッション性がやや落ちてくる)
◎ほかにどんな人におすすめ?
・猫背になってしまう方
・座るときに勢いよく座ってしまう方
→クッションが分厚い分ため、多少勢いよく座っても包み込んでくれます。
・やや左右に傾いてしまう方
○手の支持がないと座れない方・手の支えがあっても座ることが難しい方におすすめ
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◎特徴
・「エアタイプ」と「ウレタンタイプ」のハイブリッドタイプ
・クッションの厚さは10cmとクッション性 ◎
・1~3段階の空気量調節バルブでクッション性の調整が可能
◎注意点
・優秀が故、値段が高い
・クッションの厚さが10cmなので車椅子調整が必要になる可能性がある
◎ほかにどんな人におすすめ?
・猫背になってしまう方
・座るときに勢いよく座ってしまう方
→クッションが分厚い分ため、多少勢いよく座っても包み込んでくれます。
・左右に傾いてしまう方
最後に
クッションはさまざまな種類があり、何を選んだらいいか迷うと思います。
この記事がみなさまのクッション選びの一助になれば、幸いです。
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